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ぺそぎんカメラ
素材 by Emperor Penguin Empire
若葉や花のきれいな季節。歩いていると、写真に撮りたくなっちゃうね。




【宇宙やSFに関するウンチク】
少し前にツイッターで、好きなSF作品をつぶやくタグがありまして、私は間に合わなかったのですが、かわりにここで、つぶやきたいと思います。レイ・ブラッドベリやフレドリック・ブラウンが好きだというのは、もう皆さんご存じなので、短編をふたつご紹介します。


「冷たい方程式」トム・ゴドウィン著
惑星・ウォードンを調査していたグループの1つで致死性の疫病が発生した。物語は、惑星に血清を届ける小型宇宙船の中で起こる。

この宇宙船には、燃料も酸素も、最小限の量しか積まれていない。発進後、宇宙船のパイロットは船内に隠れていた密航者を発見する。規則に従うならば、密航者はエアロックから真空の船外へ放り出されなければならない。しかし密航者は、惑星で調査の任に携わっている兄に会う為に密航した、18歳の少女であった。(ウィキペディアより引用)

少女を助けるために引き返せば、疫病にかかった人たちを救うことはできず、パイロットは究極の選択を迫られて、苦悩する。
自分の死を悟った少女とパイロットの交流。少女の死体が宇宙を漂っていく描写は心に突き刺さるようです。
SFというのは、これほど真正面に人間というものを描く文学なのだなと心に刻み付けた短編でした。

「フェッセンデンの宇宙」 エドモンド・ハミルトン著
天文学者だった私は、ある日数年ぶりに、友人の天文学者フェッセンデンに呼び出される。

フェッセンデンは、実験室に人工の宇宙を創造したというのだ。宇宙をただ観測するのに飽き足らなくなった彼は、自分で自由に操作できる宇宙を作り上げようと考え、二枚の巨大な金属板の間に重力を遮断した空間を発生させ、そこに縮小した原子のガスを満たしたのだ。次第に凝縮したガスが無数の天体を生み、小さな宇宙が誕生した。

半信半疑だった私だったが、実際に“フェッセンデンの宇宙”を見せられると信じざるを得なかった。ミニチュアの宇宙を公転するミニチュアの恒星とその周りをめぐるミニチュアの惑星。無数の惑星の上には様々な知的生命が芽生えていた。その豊潤さ、美しさに私は魅了された。

しかしそうした生命を単なる実験材料だと考えるフェッセンデンは、故意に惑星規模の災害を引き起こし、興味本位に大殺戮を繰り返す。そして、それをなす術も無く見守っていた私は……。(ウィキペディアより引用)

ラスト一行の戦慄は忘れられません。
クリスチャンとして、神がこの世界を創造されたことを信じている私にとって、「造物主の悪意」というテーマは衝撃的でした。

ふたつとも、いつか、こんなSFを書けたらいいなと思った、いわば物書きを目指す原点となった作品です。
また、機会があれば、思い出に残る他のSFについても語れたらと思います。

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