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拍手お礼SS:ライバル宣言。






正直さぁ。
燈馬君がね、燈馬君がねって口を開くと燈馬の嗜好や生活態度やらばかりで砂吐きたくなる時もあるよ。
……文句とか罵倒とかまぁ、そればっかじゃないけどさ。

でもね、燈馬君はこういう話をしてる可奈の表情とか知らないわけで。

燈馬君、って口にするだけでくるっくる表情が変わるのよ。
その端々にさ、なんとも言えない、いい顔をするんだよね。
普段とは全然違う、なんていうのかな、嬉しそうな、切なそうな、不思議な顔。
……同性の友達の、ちょっとした特権ってやつよね。
そりゃ、妬けるけどさ。


可奈は元々誰とでも友達になれるタイプだし、実際に友達と呼べる人間はいっぱいいるし。
それでも、そん中じゃ、私が一番だと自負はしてるけど。
そういうんじゃないんだよなぁ。
あれよ、あれ。
恋する乙女の顔ってやつ?
可奈に面と向かって言うとすーぐムキになって怒るけどさ、それ以外の何物でもないっての。

可奈は燈馬君が好きなんだ。
異性?同性?そんなん関係あろうがなかろうが好きなことは間違いない。
性別なんかはその後についてくるもんだろ?
間違いなく、燈馬君は可奈の中では上位ポジションだし、私のライバルよ。
異論は認めない。


いつも一緒に過ごしてたけど、多分そのうち燈馬君に逆転される。
寂しい気もするけど、仕方がない。


可奈の隣は燈馬君に譲るけど。
可奈の一番の友達のポジションは譲らないし、絶対揺るがない自信がある。



……ふふ、どうだ燈馬想。
羨ましかろう?






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