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下記よりお遊びネタです。
sinful relationsの藤城青が、
「瑠璃色の乙女は愛執の檻に囚われてー
暴君シークの甘い罠ー」の夢を見たという設定です。
どちらかしか読まれてない方でもお楽しみくだされば。
瑠璃色の乙女~のキャラは、
sinful relationsから生まれたキャラたちでした。
「うっ……」
うなされて目が覚めたのは久しぶりだ。
青は、こんな悪夢を見るとは思わなかったと、脂汗を浮かべている。
(マジかよ……。ないだろ……それ。
いや、夢の中の男は俺じゃないし、
こんな畜生だったら、死んだ方がマシだ)
自分の過去の所業を軽く棚に上げて悶えていた。
夢に出てきたのは、民族と人種の違いはあったが、
容姿は、青そっくりの鬼畜クズ男だった。
(俺より、彫りが深い気もしたが)
初対面の少女を送り狼し、呆気なく処女を奪った。
避妊なんてしてもいない。
生で中出しをしまくっていた。
(外出しも避妊とは言えないが、あれは酷すぎだろう)
横ですやすやと眠る沙矢を見つめる。
「さ、沙矢……」
しばらく、さーやとは呼びづらい。何となく。
週末に、彼女を抱く楽しみで指一本触れていないから、
欲求不満だったのだろうか。
「むにゃむにゃ……青」
寝言で名を呼ばれ、うっかり覆いかぶさりかけた。
夢の中にいたのは、目の色以外は沙矢そっくりの乙女だった。
サーヤと呼ばれていた……。
皮肉にも青によく似た別人のクズに。
「……起きろ」
「……もう朝なの? 」
「いや、まだ夜中なんだが、起きてくれないか? 」
青は、息もたえだえ、沙矢の肩を抱いた。
手を握ると寝ていたためか高めの体温が伝わってくる。
「……大事なお話? 」
ベッドサイドのライトをつけると無邪気な瞳が見上げてくる。
ふと、目の前の沙矢と比べ夢の中のサーヤは、
ほんの少し幼かったようなと思い浮かべる。
最悪なことに、自分の姿を模した偽物は、年格好も変わらない。
「……悪夢を見てしまった。
お前が横にいるにも関わらず、なんてことだろう」
「……え、大丈夫?
汗かいてるわよ、青」
心の底から心配している様子が伝わってきて、
一瞬後ろめたい気持ちになる。
俺はセイではないし、彼女はサーヤではない。
沙矢を愛称で、さーやと呼ぶことはあっても。
「実は……」
夢の内容を一部始終、話し終えると
沙矢は、興奮した様子で頬を赤らめた。
「青が王族なんて似合う!
あ、でもアラブ系の国は、治安悪い所ばかりよね。
幸せな国だと良いけれど。ちょっと、気になるわ」
「そこかよ」
「だって、セイって王様になるんでしょう。
国を収めるのなら平和じゃないといけないわ」
「そうだな」
青は、沙矢に端折って夢の内容を話したが、
詳細は話せなかった。
いたいけな少女に、自分によく似たやつが
暴虐の限りを尽くしていたなんて。
サーヤは可愛かった。お前にはかなわないがと
そこは、はっきり伝えた青である。
「そんなに可愛い女の子だったの?
私よりきっと可憐なのね。18歳かあ」
沙矢は、青の話など聞いていない。からから、と笑った。
深夜のハイテンションとはよく言ったものだ。
「それを言うなら、夢の中の魔物は、俺には似てないぞ」
「ええっ……でもかっこよさそうよ! 」
「俺より夢の中の腐れ外道がいいのか……、矯正が必要だな」
「ち、違うの。青がフードかぶって金銀じゃらじゃら
飾り立てた服装着てるの見てみたいなって。
王様になったら王冠かぶるのよね」
沙矢は腕の中で、微笑んでいる。
青は、そんな可愛い沙矢の耳元でささやく。
「誰が、そんなコスプレするか。
お仕置きされたいのか」
「お仕置きってなあに?」
「……身を持ってわからせてやろうか」
青の発言に、沙矢は、自らの失言を悟ったのか、顔を赤らめ、
ふるふると首を横に振った。
組敷けば、青を潤んだ瞳で見上げてくる。
「……っ、今日はだめ」
「お前が可愛いのが悪い」
強引に唇を重ねると、拒絶しかけたが、
すぐに、大人しくなった。
心は強いが、青に従順な彼のさーやだ。
サーヤのようにもっと、気性が激しくてもよかったが、彼女はこれでいい。
ベッドサイドのライトをかき消して、その華奢な身体を抱きしめた。