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〜 今日は楽しい文化祭!の巻 〜


「・・・香蘭、遅いな」


今日は楽しみにしていた文化祭!
休憩時間に香蘭と一緒に色々見て回ろうねと約束をしていた。
なのに。約束の時間になっても彼女が来ない。
香蘭が約束を破ったことなんて今まで一度もないし、クラスの出し物が忙しいのかな?
それなら、こっちから様子を見に行ってみようかな。
そう思いたち、香蘭のクラスへ向かうと周辺は順番待ちのお客で溢れかえっている。


「大盛況だなぁ。一体なんの出し物なんだろう?」


香蘭に何度も出し物を聞いてみたのだがいつも話をはぐらかされて、結局なんなのかは教えてもらえなかった。
けど。今ならなんで話さなかったのかわかるような気がする。


香蘭たちのクラスの入り口にドーンと掲げられたハデハデしい看板には


『3ーB 癒しのニャンコ喫茶 ご主人様といっしょっ★』



「・・・」


なんだか、いや。 とっても怪しい。

気を取り直して、香蘭のクラスメイトに声をかけてみる。


「香蘭はいるかな?」
「! せ、生徒会長っ!!」


一瞬にして女子たちの黄色い声援に囲まれた志季は、そんなことは気にも止めず辺りを見渡し香蘭の姿を探す。
すると・・・。


「もう私行くからね! あぁ!約束の時間過ぎちゃったよ〜っ(涙)」


そう大声で叫ぶと、教室の奥にある暗幕がひかれたスタッフ控室から勢いよく飛び出してきた香蘭と目があった。


「し、志季?!」
「あ、香蘭!」


やっと香蘭に会えた!
・・・と思ったのもつかの間。
彼女は僕の顔をみるなり、猛スピードで走り出した。


「え?!こ、香蘭、どこへ行くの?!」


僕の目の前から走り去って行く彼女を反射的に追いかける。


「つ、ついて来ないでぇーっ!!」


そうは言われてもついていかないワケにはいかない。
足の早い彼女を捕まえるのは一苦労だ。
ドンドン追いかけて校舎をグルっと一周する追いかけっこは、校舎の外れにある体育倉庫に彼女を追い込んで扉を閉めたところでやっと終了した。


こんなにも本気で逃げられるなんて、知らないうちに彼女の気に障ることを何かをしたのではないかと不安にかられる。息も絶え絶えになりながら、倉庫の奥に追い詰めた香蘭に何故逃げ出したのかを聞こうと顔をあげ、今日初めてまともに彼女の姿を目に写す。


文化祭2


ぴょこんと頭に生えたネコ耳に、ぴよんっとお尻から生えたネコしっぽ。
黒のミニスカメイド姿の香蘭は恥ずかしさのあまり、真っ赤になって今にも泣き出しそうだ。


「こ、香蘭。この格好は・・・」
「だから、ついて来ないでって言ったのにぃ」


そう言って見上げてくる彼女は、大きな瞳にウルウルと涙を溜めていて。
この衣装に合うようにとほどこされたメイクでその唇はプルプルだし。
スカートとニーハイソックスの間から覗く絶対領域がなんとも言えず。


極めつけは、このシチュエーション。
こんな格好の彼女を体育倉庫の隅に追い詰めている自分。


・・・なんか。
色々、もうダメかもしれない・・・


そう思いつつも。結局はなにも出来ない志季であった。




ーー後日。
この校内追いかけっこで二人は時の人となり、志季は一連の騒動を見ていた叔豹から改めてヘタレの称号を授かるのだった。




【 終 】



お疲れ様でした。
現代版:帝の至宝の文化祭バージョンです。
ネコ耳メイドの香蘭を描いたら出てきた妄想です。


それにしても。
うちの志季はヘタレだねぇ〜。

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