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寝言


◇◇◇


窓の外が明るくなってきた。

そろそろ起きなきゃ。

彼を起こさないように、そっと動いた。はずなのに・・・

「・・・パッカ。」

甘い声が私の名を呼ぶ。

「あ、ごめんなさい。起こしちゃった?」

私はテヨンさんを振り向いた。

「パッカ。」

再び甘い声。
でも、彼は目を閉じていて・・・。

もしかして、寝言?

「・・・僕の、パッカ。」

彼は目を閉じたまま私の方に手を伸ばして来て、寝てるとは思えないほどの力強さで抱きしめてくる。

どんな夢よ?
私は思わず微笑みを誘われる。

他の女性の名前を言ってしまう、なんて話はよく聞くけれど・・・。
夢の中、無意識の中でまで私を呼んでくれるなんて。

女冥利に尽きる。

「愛してるよ。」

「もちろん、私も愛してるわ。」

その寝顔は、微かな笑みを湛えていて、
少年のようなあどけなさも残っているような・・・

私は彼の唇に、そっと自分の唇を重ねた。


今日は、少しだけ寝坊してしまおう。

少しだけ

もう少しだけ、このままでいたいから。


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