夏の日のヒトコマ



※本編とは全く関係ない小話です




「暑いねぇ、あ〜アイス食べたい!」



何度目かの類とのデート中、つくしのなかでもそろそろ?そろそろなのかな?そう感じることが多々あった。
それは類の触れ方だったり、つくしを見つめる類の瞳でそう感じたりと様々ではあったが、気持ちの上で受け入れる準備が出来ていたとしても、自分からどう行動していいのか初心者のつくしには分からなかった。
涼しくて快適な車の中よりも、暑い中外で歩くことを選んだのは類とそういう雰囲気になることを避けるためで。
嫌なわけじゃないのに、キスされたり触れられるたびにあられもない声が出そうになる自分が恥ずかしくて、いつもいつも真っ赤になってしまう。
その度に可愛いと囁かれるのも、つくしを堪らない気持ちにさせるのだとこの人は気付いているのだろうか。



「アイスってあれ?」



類が指差す先には何人かが並ぶ、ソフトクリーム専門店。



「う…うん!並ぼう〜類も食べる!?」
「甘そう…買ってあげるからちょっと頂戴」
「いいよ〜お昼も出してもらったし」



支払いを済ませると店主がつくしにミックスソフトを手渡した。
外の暑さで早速溶け出しているソフトを、つくしは慌てて口に含んだ。



「あ〜どんどん溶けてくる…ほら、類も食べて!」
「あ、意外に美味しいね」
「………っ!!」



つくしがソフトクリームに口を付ける瞬間、類が腰を屈めて顔を近付けると、ペロリと舐めた。
それは周りから見れば、どう見ても唇を合わせているような角度で、実際つくしの唇に触れているのだから、わざとやっているとしか思えない。
言葉を失うつくしのことなどお見通しで、頬を赤らめて睨み返せば今度こそ唇に口付けられる。



「……っ!」
「ねえ、俺暑い…涼しいとこ行こうよ」



全ては愛する男の思うがままに、暑い夏の日の出来事ーーー。




fin


by オダワラアキ

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